目次
入会基準
PTAの入会基準
子どもが幼稚園、小学校、中学校、高校などに入学・入園するとほぼ自動的に加入することとなる。
名球会の入会基準
野手なら2000本安打
投手なら200勝もしくは250セーブ
(戦後生まれの選手に限る)
問題点
PTAは入学すると、名球会は記録を達成するとほぼ自動的に加入となることが共通している。
そして任意団体なのに活動を強制させられるという点も似ている。
名球会では元巨人の落合博満氏が入会を拒否している。理由は『任意団体なので』とのこと。
PTAも最近は任意加入が広まってきて非加入を選択する家庭もでてきた。
PTAの役割
PTAが日本で始まって70年が経った。
初めは「〇〇学校父母と教職員の会」という名前で広まったが、やがて現在のPTAという名が定着していった。
「P」はParent
「T」はTeacher
「A」はAssociation
「親と先生が仲間をつくる」というニュアンスである。
本来のPTAの役割は親たちと先生たちの学びの場としての団体という意味合いが強かった。
しかし現在の多数のPTAでは学校行事のためや、子どもの行事のために親が動員されているという印象を受けることがあるのではないだろうか。
本来、学校とは別人格をもつ任意団体であるはずなのに入学と同時にほぼ全員加入となることに違和感を覚えることもあるだろう。
しかしPTAとはその学校にいるときだけの繋がりであるので、わざわざ労力をかけて非加入を選択することもないと消極的に加入する家庭も多いのではないだろうか。
PTAの仕事
PTAに加入したからといって、いきなりいろいろな行事に強制的に動員されるわけではない。
まずは総会などで会長や役員をきめ、その後クラス委員を決める。役員は学校単位で数名、クラス委員もクラスごとに2〜3名程度。
そのメンバーに入らなければその1年は特に参加することがない。しかし小学校などでは6年間毎年役員や委員の改選があるので、いつかは選ばれてしまうことがほとんどである。
兄弟がいる場合などは選出される可能性が倍になるので、1度もクラス委員をやらずに子どもを卒業させるのは至難の技である。
PTAの問題点
70年前のPTA草創期は学校の権力の方が強くて、子どもの学校内での様子を知るためにも、親の方から学校との繋がりが必要であった。
その後、数十年間は「男は仕事に、女は家庭に」という時代が続いていた。
しかし今では共働き世帯の増加、シングルマザー世帯やシングルファーザー世帯の増加、両親とも外国人で言葉のコミュニケーションが困難な家庭、高齢者の介護問題など様々な要因がからみ、かつての態様でのPTA活動に限界がみえてきている。
PTA任意加入への流れ
そこで昨今ではPTAへの強制加入ではなく任意で加入をしたり、いろいろな行事への参加をエントリー制にしたりする学校がでてきた。
任意加入にしたところ、加入率が90%を保つ学校もあれば、50%以下になってしまった学校もあるという。
任意加入への流れの前に現状のPTAの仕事や行事参加の中身を精選しないといけない。
仕事を休んでまで地域のパトロールやゴミ拾いを大人数でやらなければいけないかとの議論は各PTAの中でも毎年のようにでている。
しかし、「今までこうしていましたので。皆さんにやっていただいていますので。」といった前例踏襲で毎年ズルズルときているのではないだろうか。
そもそもPTAは必要か?
PTAは要るか要らないかとの問いには、答えは必要だと思う。
しかし、現在のPTAの役割は必要であっても、PTAの仕事の内容は不必要なものが多数ある。
そういった仕事を省いていって今の時代に即した団体にならないことにはPTAの未来は明るいとはいえないだろう。
PTA非加入を選択したら?
PTAに入らないと子どもや学校のための活動ができないのか?
答えはノーである。
PTAに加入しなくても個人で子どもや学校のための行動はできる。
ただ個人で行動しても非効率であったり効果が少なかったりするので大人数でやるというのが本来のPTAである。
それがどうしても強制活動という側面が前面に出てしまい問題が起こる。
名球会の意義
200勝や2000本安打を達成した一流選手たちが集まる名球会。
名球会とはお世話になった野球界への恩返しのための活動をしようという想いで結成された任意団体である。
子どもたちへの野球教室であったり、海外の子どもたちへの野球の普及活動であったりと、野球界の裾野を広げる活動を主に行っている。
落合博満氏の加入辞退
落合博満氏といえば三冠王を3度獲得するといった前人未到の偉業を達成した紛れも無い超一流選手である。
神主打法に代表されるような「オレ流」を貫き通した落合氏は2000本安打をホームランで達成した時に、すぐさま名球会辞退を公言した。
それは名球会に入らなくても野球界への恩返しはできるはず、との強い信念があったからだ。
名球会に入るような一流選手だけが恩返しをするのではなく、プロ野球に関わった全ての人が恩返しをすべきだと表明した。
そして全てのプロ野球引退者が加入できる「プロ野球OB会」ができることを願っている。
PTAと名球会の問題点
名球会もPTAと同じく、活動をほぼ強制しているという。
PTAも名球会も設立当初の想いはとても素晴らしいものである。
それが長年の慣例により、その慣例が強制へと変わっていってしまっている。
想いに共感する人が自由に参加できる活動を目指してPTAも名球会も変わっていかなければならない。
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