2020年に世界を揺るがす新型コロナウイルスCOVID-19。咳や発熱などの症状を伴う肺炎ではあるが、感染力が非常に強いのが特徴。
10分ほど同室にいるだけで感染してしまった例もあるほどだ。飛沫感染しかしないといわれていたが、空気感染をしている可能性も捨てきれない。
また高齢者を中心とした感染だが、10代にも感染が広まっているのも事実ではある。
目次
パンデミックの始まり
『コンテイジョン』は何年か前にみた映画でパンデミックを題材にした伝染病サスペンススリラーである。
香港への出張中に風邪気味の症状に気づいた女性が、シカゴへ戻ったあとに意識不明の重篤な症状となる。
そして原因不明のまま亡くなってしまうところから物語はスタートする。
若干のネタバレ
若干のネタバレを含むのでお気をつけください。
アジア圏で始まった風邪の症状が実は未知の伝染病の始まりで、アメリカを含む全世界に大流行してしまう。
映画コンテイジョンではパンデミックに至るまでの、序盤の危機感のない人たちと、危険な伝染病と認識して危機感を持って行動する人の対比が描かれている。
2003年に中国広東省で発生し世界で大流行した新型肺炎「重症急性呼吸器症候群」(SARS)のときは、世界が航空機を通じて繋がった時代の始まりの象徴であった。
パンデミックの病原菌の原因
映画『コンテイジョン』では欧米の企業がアジアの山奥で資源獲得のために大掛かりに開発をしていた。
そこで住処を追われたコウモリが人が住む地域までやってきて家畜小屋にいるブタに接触。
コウモリ固有のウイルスがブタに感染して突然変異する。食用ブタとして販売された豚肉を介し、新型ウイルスの病原菌が全く他の地域の人間に経口感染してしまう。
アジアの山奥の開発をしていた欧米圏の企業のお膝元でウイルスが大流行するという教訓めいた内容である。
今回の2020年の武漢の新型コロナウイルスの原因にも重なるような映画でもある。
スペイン風邪の再来
スペイン風邪とは1918年に全世界の人口の3割が罹患した、人類が地球上で初めて経験したパンデミックである。
今でいうインフルエンザではあるが、そのスペイン風邪の大流行により死者が5000万人とも1億人ともいわれている。
スペイン風邪から100年以上たった現代ではインフルエンザには予防接種や、タミフル・リレンザをはじめとする対処薬が開発されている。
しかしSARSやMERSをはじめとし、今回の新型コロナウイルスにはまだ特効薬がない。
新型コロナウイルス対策
日を追うごとに感染者数や死亡者数が増加していく。
WHOによると天然痘は人類がほぼ抑え込むことに成功した病原菌であるが、天然痘の場合は感染したらほぼ100%発症する。
なので隔離対策が有効なので感染を食い止めることができた。
それに対して、感染しても死亡や発症にいたる割合が1%程度というポリオはまだまだ流行を防ぐことができていない。発症していない感染者からも伝染ってしまうので、自覚のないまま他人にうつすスーパースプレッダーを多く生むこととなる。
新型コロナウイルスも発症していない感染者が潜在的に何万人も存在する。
また発熱や咳などの症状が全くない者が、検査により陽性反応がでている。これでは隔離しようにも対応は難しい。
日本の対策
やっと日本でもコロナウイルスを指定感染症にすることにより、感染者を隔離することが可能となった。
しかし海外からの旅行者の受け入れに問題がある。高熱がでていないなどの無症状の人などが簡単に入国できてしまうことだ。
香港ではいち早くディズニーランドを閉鎖した。
武漢では公共交通機関以外でも私有車での移動も禁止された。
WHOによると新型コロナウイルスはヒトヒト感染をすることについて、武漢と一部の地域でしか確認されていないという事で発生してしばらくは認めなかった。
しかし感染のスピードからしてヒトヒト感染しているのは間違いなかったはずだ。
日本は公衆衛生のレベルが高いということもあり、規制がほとんどされていない。
しかし人口密集化によりパンデミックが起こりやすい特性を潜在しているので注意が必要だ。
中国の春節
新型コロナウイルスが流行している2020年の春節は1月25日となり1月30日までが休暇となっていた。
中国本土ではのべ30億人が移動する。そしてそのうち数億人が海外へと旅行へ出かけた。
流石に団体での旅行は規制されたが、個人ではどんどん海外へと出ていってしまっていた。
新型コロナウイルスの大流行が人口の大規模の移動で広まってしまったというのも事実である。
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