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トヨタ月面探査車
トヨタ自動車は宇宙航空研究開発機構(JAXA)と連携して2029年までに有人月面探査車を開発し実用化に向けて動き出すことを発表した。
月面探査車の動力源は水素と酸素を利用する燃料電池車となる。
トヨタの狙い
テレビドラマ下町ロケットで日本のものづくりの底力を感動しながら観ていたが、遂に自動車産業も宇宙で活躍する時代となった。
本格的に宇宙事業へと乗り出す狙いは、月面走行にも耐えられる技術力の蓄積やブランド力の向上だ。かつてはモータースポーツの世界でのチャレンジがその役割を担っていた。F1やラリーといった過酷なレースを制覇することを目標にしていけば自然と市販車、量産車へと技術力のフィードバックがきていた。この舞台が遂に月面へと移っていく。
月面探査車の詳細
全長6メートル、全幅5.2メートル、全高3.8メートルとマイクロバス2台分ほどの大きさだ。2022年頃から試作車を作っていき2029年までに有人月面探査車としての実用化を目指す。
室内空間は4畳半ほどの広さをもち、車内では宇宙服を脱いで生活できるようにするという。定員は2名を想定していて、有事の際には自動運転、遠隔操作機能、さらには無人自動運転にも対応していくという。
月面探査車の動力源
燃料電池で走行ができるような仕組みにしていくという。MIRAIで培った水素を燃料にした燃料電池車の技術をいかして月面を走破する自動車を組み立てていく。
MIRAIの技術を使い、水素と酸素を充填して1万キロを走行できるまで技術を磨いていく。
当面は水素と酸素を地球から運び込み月面探査車に充填をしていく。その際にでる水は飲料水などに転用していくプランもあるそうだ。
将来的には月面で水資源が見つかった場合は水素と酸素に分解して、月面の資源のみで循環型エネルギーの利用も視野に入れて開発を進めていくという。
月面探査車の課題
まずはクレーターなどの起伏を乗り越える走破性能の向上、そして厳しい寒暖差や放射能などにさらされる月面特有の厳しい環境に適応できる技術を開発し磨きあげることだろう。
世界各国がしのぎを削る開発合戦
地球の地下資源の枯渇が現実化してきている昨今。海洋資源開発が最近盛んになってきている。
その次の資源は宇宙となる。地球から一番近い月の資源を取り込むことに世界各国がしのぎを削っている。
もし月に水資源や有用な鉱物などが見つかれば人類にとっても大変嬉しいニュースとなる。そのための月面開発をするためのツールとして月面探査車の開発は急がれる。
トヨタの意気込み
JAXAは官民一体となって月面探査に挑む。2018年1月にトヨタとJAXAは意見交換を始めて、2018年5月には連携協定に基本合意をしていたという。凄まじいスピードで物事が決定していっている。それだけ月へ行くということは人類の夢なのかもしれない。
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