日本に2社だけある羊を祀った羊神社。愛知県名古屋市北区と群馬県安中市に鎮座している。未年には例年の10倍以上の参拝者で賑わう神社。
目次
羊神社
鎮座地
愛知県名古屋市北区辻町5丁目26番地
御祭神
- 天照大神(あまてらすおおみかみ)
- 火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)
由緒
創建年は不明だが、第60代天皇である醍醐天皇の時代(在位期間901年〜930年)にまとめられた延喜式神名帳に『尾張国山田郡羊神社』との記載があるほどの古社である。
神社に保存されている棟札によれば現在の本殿は慶長18年(1613年)に再建されたものである。
その後尾張藩主徳川斉温公により天保9年(1838年)に改築され現在に至っている。
現在の町名の辻町(つじまち)は『ひつじ町』から『ひ』を取って『つじ町』となったと言われている。
羊神社にまつわる伝説
昔、上野国多胡郡に多胡羊太夫という領主がいた。
羊太夫は武蔵国で和銅を発見した功績により藤原不比等より藤原姓と多胡郡の郡司を賜わった。
その羊太夫が奈良の都へ日参するときの従者である八束小脛には神通力があり脇には羽が生えていて空を飛ぶことができた。
また羊大夫は蝶に化けて飛んでいけると伝わっている。
羊太夫とお供の八束小脛が上野国から奈良へ行く途中に休憩する場所として尾張国山田郡へ立ち寄っていた。
ふたりが休憩していた場所というのが現在の羊神社がある場所だ。
羊太夫に所以がある町ということでかつては『羊町』と呼ばれていたが、それが転じて『火辻町』と表記されていた。
しかしいつしか『火』が避けられて『辻町』と呼ばれるようになったという。
羊神社の御利益
『火つじ町』から『火』を取り除いたことでもわかるように火除けの神として祀られている。
昔から羊神社の周辺では大火は少なく、第二次世界大戦での名古屋大空襲のときも羊神社の周辺の氏子たちは焼夷弾での延焼を免れたという。
12年に一度の大賑わい
2015年の未年のお正月の賑わいはニュースになり全国から参拝者が殺到した。
その賑わいは1年続いた。
羊神社自体はとても小さな神社で昔から地域に根ざした村社のような存在だ。
地域に愛されている神社だけあり、神社内はとても綺麗にされている。
また、近くには別小江神社があり、そちらも月替りの御朱印がいただける。
十二支に関連する神社といえば、伊奴神社という犬を祀った神社や日吉神社という猿を祀った神社も車で20分〜30分ほどで行くことができる。
駐車場スペース
神社内には駐車場は用意されていない。
かなり離れるがコインパーキングに停めて歩くか、公共交通機関を利用した方がよさそうだ。
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