事故を起こさないようにトヨタセーフティセンス付の自動車を購入したのに、事故を起こしてしまった。どうして止まらなかったの?
目次
Toyota Safety Senseとは
5つの先進機能が多くの状況でドライバーをサポートする予防安全パッケージ
- プリクラッシュセーフティ【ぶつからないをサポート】
- レーントレーシングアシスト【高速道路のクルージングをサポート】
- レーダークルーズコントロール【ついていくをサポート】
- オートマチックハイビーム【夜間の見やすさをサポート】
- ロードサインアシスト【標識の見逃し防止をサポート】
2種類のセンサーで高い認識性能と信頼性を両立
フロントガラス上部に設置している単眼カメラ方式の高感度カメラとフロントグリル内に設置しているミリ波レーダーによる複合方式を採用。
更に幅広い安全技術
- インテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]
- ブラインドスポットモニター
- リヤクロストラフィックオートブレーキ[パーキングサポートブレーキ(後方接近車両)]
なぜぶつかってしまうのか?
以上のような様々なセンサーやレーダーによりドライバーの安全をサポートしてくれる機能が付いている。
しかし事故はゼロにはならない。
なぜなのか、みなさんが勘違いしている機能があるのではないか調べてみた。
どの機能が事故を減らすのに有効か
いろいろある機能の中で事故防止に有効な機能はプリクラッシュセーフティとインテリジェントクリアランスソナーだ。
この2つの機能がどのようなときに作動するのかを知ることが事故を減らすのに重要だ。
プリクラッシュセーフティの機能
一言でいえば走行中に前のクルマに追突しそうなときにブレーキをかけるように促してくれる機能だ。
カタログには
『前方の車両や歩行者をミリ波レーダーと単眼カメラで検出。警報ブザーとディスプレイ表示で衝突の可能性を知らせ、ブレーキを踏めた場合はプリクラッシュブレーキアシスト。ブレーキを踏めなかった場合はプリクラッシュブレーキを作動させ、衝突回避または被害軽減をサポートします。プリクラッシュブレーキは歩行者に対しては自車が約10〜80km/hの速度域で作動し、例えば歩行者との速度差が30km/hの場合は、衝突回避または被害軽減をサポートします。また車両に対しては自車が約10km/h以上で作動。例えば、停止車両に対し自車の速度が40km/hの場合は、衝突回避または被害軽減をサポートします。』
とあります。
この内容はマニュアルによれば、歩行者や自転車に対しては自車速度が40km/hまでなら止まる可能性大で、それ以上のスピードだと警告音が鳴るだけで止まれない可能性が高いので自分でブレーキを踏むなりハンドルで回避して下さいね、という意味です。
停まっている自動車に対しては50km/hまでなら止まれる可能性があるけど、それ以上はぶつかる可能性がありますよ。ただし、少しはスピードが落とせるから衝撃はやわらぐと思いますよ、という意味ですね。
自動車や歩行者も反応しない場合もあります
カタログには記載がありませんが 反応しない主な例をあげてみます。
- こちらを向いている自動車
- 横向きの自動車
- しゃがんでいる人
- 寝転がっている人
- 複数人で歩いている人
- 原付や二輪車
- 自動車、歩行者以外の壁、フェンス、電柱などの建造物
などが代表的なものです。
どうして反応しないのか?
それはミリ波レーダーで認識しているのではなく単眼カメラで認識しているからです。
デジカメで人間の顔認識機能がありますが、それに似た機能でクルマの後ろ姿や人間の形を認識しているのです。
どうしてカメラで認識するかは誤作動防止のためです。
レーダーで認識しようとすると高速走行中のカーブなどでガードレールに反応してしまい、急ブレーキがかかったり、対向車とのすれ違いざまに急ブレーキがかかる可能性が高いからです。
なので、自動車の後ろ姿や人間の形といったデータを画像で認識してミリ波レーダーでその対象との距離を測っているのです。
プリクラッシュブレーキが反応しない主なシチュエーション
- 正面衝突事故
- 側面衝突事故
- 交差点などでの出会い頭での事故
- 複数人で歩いている人との事故
- 右折車と直進車との交差点内での事故
など、追突事故以外は防ぐことが難しいです。
なので自動ブレーキがついていると過信せずに安全運転を心がけましょう。
インテリジェントクリアランスソナーの機能について
プリクラッシュブレーキと混同しそうだが、全く作動する場面がちがうのが、インテリジェントクリアランスソナーのパーキングサポートブレーキだ。
こちらの機能は対車両ではなく、壁や建物に対して反応する。
『パーキングサポートブレーキ(インテリジェントクリアランスソナー)は、アクセルブレーキの踏み間違いによる交通事故を回避、軽減するための運転支援機能である。検知機能としてガラス面も検知可能な超音波ソナーを使用しており前進、後進とも対応している。停車状態から発進する場合、自車速度15km/h以下で車両前後の障害物を探知した際にブザー&ディスプレイ表示で警報、出力抑制制御、ブレーキ制御の流れでシステムが作動し、衝突回避・被害軽減を支援します。』
インテリジェントクリアランスソナーが作動しない場合は
インテリジェントクリアランスソナーは8つのセンサーから発射される超音波ソナーが壁やガラスに跳ね返ってくることで障害物との距離を測っている。
なのでデコボコの壁や波打っている壁、金網やフェンスなどの平らではないものは反応しない。
自動車のバンパーなども形状によっては反応しない。
どれだけ事故が減っているか
- インテリジェントクリアランスソナー搭載車ではアクセルブレーキ踏み間違い事故は約7割減少。
- 後退時事故件数は約4割減少。
- 追突事故はトヨタセーフティセンス搭載車は約5割減少
- 追突事故でのトヨタセーフティセンスとインテリジェントクリアランスソナー同時装着車はなんと約9割減少!
まとめ
事故がゼロにはまだまだならないが、限られたシチュエーションでは確実に事故は減っている。
どんなときに安全機能が作動するかを把握すれば、事故減少に確実につながる。
これから高齢化社会がさらに進むので安全機能が人間のミスをカバーしてくれる安全機能の発展はますます進むだろう。
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