海水魚を飼育するのにライブロックほど効果のあるものはない
しかし初心者にはどんな効果があるのかいまいちわからないところ
アクアリストにとって海水魚を飼うにもサンゴ水槽を組むのにも必須といえるアイテム
ライブロックがどういったものかみていこう
目次
ライブロックとは
赤や白の汚れがついたような岩が何千円もするのをショップで見かけて驚いた人もいるだろう
初心者向けの60センチ水槽に組み込むだけで軽く1〜2万円の出費は覚悟しないといけない
でもライブロックの効果を知ってしまえばなんて安い買い物だったと思うだろう
何故かショップに行くたびにライブロックを追加で買い足してしまうぐらいにハマってしまう
それぐらいライブロックには海水魚飼育においての効果やメリットが大きいといえるだろう
とはいえライブロックの働きは直接目に見えるものでない
ライブロックの働き
ライブロックとはもとは大きなサンゴであったり枝状のサンゴであったりしたものが岩状になり、そこにさまざまな生物や海藻類、藻類などが付着したサンゴ岩である
さまざまな生きた生物が付着したり住み着いたりしているためライブロック(生きている岩)と名付けられている
表面のみならず内部にもバクテリアをはじめとする微生物が住み着いているので、家庭の水槽が本物の海と同じ環境に近づくというわけだ
バクテリアが濾過層のフィルターにも住み着くことによって水槽内の水質改善や浄化に一役買ってくれている
こういった理由によりアクアリストに爆発的な人気と需要が生まれたというわけだ
ライブロックの歴史
こんな有益なライブロックではあるが、じつは歴史は意外と浅い
本格的にライブロックが流通するようになったのは1990年代になってからだ
それまでは水槽内のレイアウトといったら水槽内で石化してしまったサンゴを利用していた
リアルな海の中で長い年月過ごしていればライブロックになるので、もとはほぼ同じものではあるが微生物の付着している度合いが大きく違っている
ライブロックのメリット
ライブロックのメリットといえば上でも述べたがやはり付着している微生物やバクテリアによる水質の安定化が進み、特に新たに水槽を立ち上げる際にはライブロックを使うことにより1週間ほどで水質が安定する
またいろいろなサイズや形があるのでレイアウトが楽しめるというメリットもある
さらにはライブロック自体に汚れを濾過する能力もあり、濁った海水もキレイな透明度のある水へと変わっていく
ライブロックのデメリット
万能に思われるライブロックではあるがデメリットも存在する
まずはライブロック自体に隠れて住んでいる小さなカニやシャコである
飼育している海水魚に襲いかかったり、ちょっかいを出したりと悪さをすることにより魚たちがストレスを抱えて病気になってしまったりする
他にもカーリーと呼ばれるイソギンチャクの仲間も要注意だ
こういった魚たちにとっての敵を放っておくと水槽内のバランスが崩れて壊滅してしまうこともある
ライブロックを導入する前にしっかりとライブロックの隙間などを観察して厄介な生物がいないかを確かめることも重要だ
ライブロックの寿命
生きた岩と言われるライブロック
当然ライブロックにも寿命が存在する
短ければ1〜2年、長くても3〜5年ほどで色がだんだんと普通の岩の感じになり、かたちも崩れていく
ライブロックを長持ちさせるためにはリン酸濃度・カルシウム濃度・硝酸塩濃度などを適正に保ち直射日光を避け、水換えを適度に行うことが好ましいとされている
ライブロックのメンテナンス
長く水槽を保っていれば、餌の食べかすや生物のフンなどでライブロックも汚れてくる
しかし掃除するときにライブロックをブラシなどでこすったりすると表面の微生物も死んでしまう
また、レイアウトを頻繁にいじったりすると汚れが水中に舞い散り白点病やその他の病気の原因になってしまうので避けたほうがいい
ライブロックの汚れはホースなどで軽く吸い出すぐらいで充分であり、年に一度の大掃除の際でもライブロックは真水で洗ったりブラシでゴシゴシ擦ったりせずに別のバケツ内で海水ですすぐ程度にしておこう
ライブロック購入時の注意点
ライブロックを購入するときはストックされている水槽の水質をよく見てみよう
また、粗悪なライブロックは腐ったような臭いがするのでライブロックを選ぶときは必ず嫌な臭いがしないか確かめてから購入しよう
ライブロック水槽でやってはいけないこと
ライブロックは微生物が住み着いている生きた岩なので白点病治療などで使用する銅イオンをはじめとする魚病薬を使うことができない
チョウチョウウオやハリセンボンなどは他の魚に比べると白点病にかかりやすく、頻繁に銅イオンでの薬浴を行うためにライブロックではなくサンゴ岩をレイアウトに使う必要がある
コメントを残す