新車で購入したクルマなら3年後、それ以降のクルマなら2年ごとにやってくる車検。車検が切れただけでは罰金も減点などの罰則もありません。
しかし車検が切れたクルマを運転すると1年6ヶ月以下の懲役、または30万円以下の罰金に加え、違反点数6点、免停30日が科せられる。
そんな危険な車検切れだが、新型コロナウイルス感染予防対策として期間限定で車検切れのクルマを運転できる制度が施行される。
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サポカー補助金が貰えるなど自動ブレーキの普及が進んでいる。事故件数の減少により自賠責保険の値下がりも発表されたばかりである。
そんななか、新型コロナウイルス対策として、車検期間の延長が発表された。廃車の駆け込みなどで3月末の陸運支局の混雑は例年凄まじい混み具合だ。
陸運事務所内での長時間の待ち時間により新型コロナウイルスが感染するかもしれないという状況を緩和するために、2020年3月末までに車検証の有効期間が満了する自動車に関して1ヶ月後の4月30日までに車検を受ければ、車検切れで走行しても罰則が無くなる期間限定の措置が取られることとなった。
2月28日から3月31日までに車検満了を迎える全車両を対象に一律に車検期間の延長が発表された。
繁忙期の陸運支局の混雑を緩和する狙い。それによりコロナウイルス感染のリスクを少しでも下げようとの狙いもある。陸運支局の混雑だけでなく、車検をだすために修理工場やディーラーに出向いたりする機会を減らすためでもある。
ディーラーの営業担当の中にはマスクをして接客をするとお客様に失礼にあたるという古い考えを持った人も未だにいる。
今のご時世ではマスク未着用で接客されるほうが咳エチケットやマナー違反にあたる。
こうした心配からも逃れられるので、精神衛生上にもいいのではないか。
車検期間が延長して1ヶ月車検がのびて得をすることとはなるが、では本来であれば車検が切れている期間の自賠責保険や重量税の扱いはどうなるのだろうか?
最大で2ヶ月もの期間、車検がのびる。
そこで気になるのが強制保険である自賠責保険の扱いだ。本来は車検切れの自動車を運転すると、上記に述べたように免停30日となり、罰金も最大で30万円も払わなくてはならない。もちろん車検が切れているということは自賠責保険も切れていることが多い。
今回の措置では車検が最大で2ヶ月延長される。その間は自賠責保険は切れていることとなる。しかし4月30日までには車検を受ける必要があり、その時に自賠責保険の加入が必要だ。
通常の車検では2年車検ならば21,550円で24ヶ月間の自賠責保険の加入となる。
しかし車検切れからの継続車検では車検証が交付されるまでの間の標章期間の自賠責保険の加入も必要だ。したがって通常よりも長い期間自賠責保険に加入しなければならない。
一般的に25ヶ月の加入をする。
25ヶ月の加入となると保険料は22,210円となるが、たったの660円のアップのみだ。
この制度を利用すればたったの660円で車検が最大2ヶ月ものびることとなる。