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子どもたちが安全に学校に行くことは全ての親の願い。低学年のころは登校班・通学分団などの集合場所まで一緒に行ったりしたものだ。
やはり子どもが小さいうちは交通事故がとても心配だ。実際に7歳児(小学1年〜2年)の交通事故に遭う確率(事故率)は他の年代の2〜3倍にもなる。
7歳児の交通事故についてはこちらにまとめました。
そこでPTA活動の一環として保護者の皆さんに、朝の通学時間帯を通じて学区内の危険な交差点などに立っていただいて、子どもたちが安全に学校に行けるように見守っていただいている。
子どもたちが安全に学校に行けるように活動している旗当番ではあるが、昔と違い共働き家庭が増えている現代では問題点も多数でてきている。
そこでPTA活動の一環としての旗当番の問題点を洗い出してみた。
など問題点を挙げていったらキリが無い。
旗当番・交通当番にもいろいろな種類がある。
私の学校の旗当番の種類
それぞれに担当する交差点が違ったり、時間帯が異なっていたりとPTAに関わったばかりの頃は区別がつかなかったものだ。
それぞれの学校により、当番の頻度は違う。毎日朝夕と当番に立たなくてはならない学校も知っている。
そうなると児童の数にもよるが、週に1〜2回当番が回ってくる計算になる。
幸いにも(?)ウチの学校は10日、20日、30日のゼロの日とその他は年4回の重点交通安全点検日が旗当番の日となっている。
もちろん土日や夏休みなどの長期休暇は旗当番がないので、年間に20回ほどとなる。それでも保護者一人当たりにすると、年間に2〜3回は当番が回ってくることとなる。
こんな時こそPTA会長の出番ではないかと思う。
旗当番の問題点は完全なる前年踏襲からきている。
もちろん、交通量の増加や過去に起きた痛ましい交通事故現場のパトロールであったりなどと旗当番を増やしていったほうがいい地域や学校もあるかもしれない。
しかしほとんどは『去年もこうだったから』という理由ではないだろうか。
本当に必要な行事は行わなければならないが、本当にそれだけの人員が必要なのか?本当にそれだけの時間帯をカバーしなければならないのか?
それらをよく考えてみると、もう少し規模を縮小できるのではないだろうか?
それらを決めるのはPTA会長の役割であると私は思う。
PTA会長といっても全ての行事を事細かく内容まで把握している人は少ないだろう。私も他の役員の方に教えてもらってやっている。
本当に当番が必要な事故の多い交差点であるホットスポットに人員を集約していけば、全体として動員数は減る。
もちろん去年と違うことをやると決めるのにはとても大きな反対意見がでる。
しかし今年減らしてしまえば、来年もそのまま減っていく。その中でどうしても必要ならば来年以降また当番地区を元に戻せばいいだけだ。
それを決められるのはPTAの代表であるPTA会長だけだと私は思う。
PTA会長には、特に何も権限は与えられていない名誉職のような立場ではある。
しかしPTA会員の負担を減らすことは、PTA会長以外にはできない仕事だ。
旗当番自体を無くすことは非常に難しく、一言でいえば無理である。
旗当番は児童の安全に直結する行事であるので、無くすことは子どもたちのためにはならない。
ではどうすればいいか?
まずは、地域の人や地域の団体、または警察・役所などのパトロールなどの比重を増やすことをお願いするべきだ。
地域の人や警察なども『前年踏襲』でやっているだけだ。
その中でPTAに属する家庭は、共働き家庭やひとり親家庭、祖父母と同居をしていない核家族の増加など家族形態が大きく変化してきている。
それをきちんと説明すればPTA活動としての旗当番の負担減に賛同してもらえるはずだ。
私も地域の重鎮に相談しに行き、旗当番の時間短縮をお願いできた。いろいろな諸団体が関わるのでPTA独断で決めれないのは歯がゆいが、子どもたちの安全には地域の協力なしではやっていけない。
地域の重鎮も子ども優先という考えがあったのでうまくいったのだが、前年踏襲ではなく負担減のために動いたことが結果に繋がったのだと思う。
下の子がまだ小さいご家庭では、家に子どもを置いて親が当番へ行くわけにはいかない。
だからといって小さいお子さんを連れての交差点での旗当番は、逆に事故のリスクが出てしまう。
そういったご家庭へはいっそのこと、旗当番をお子さまの安全を優先してお休みくださいと言ってみてはどうだろうか。
勿論、他の方にも未就学児のいるご家庭へ配慮することを周知徹底する事が一番大事だが。
ひとつひとつの活動を工夫していけば、時間や人を減らすことができる。1年では少しの削減でも毎年続けていけば大きな削減につながる。
行事をゼロにはできないが、工夫次第では負担はゼロに近づいていくと信じてPTA会長は行動していくことが大事だと確信した出来事でした。