今年も暑い夏がやってきました。毎年パチンコ屋さんの駐車場で車内に残されたお子さんが脱水症状で亡くなる事故があります。
クルマのエアコンの性能について触れてみたいと思います。
軽自動車でも小型車でもこのやり方でエアコンをかければ涼しく快適に過ごせるようになりますよ。
目次
エアコンの効きが悪い!と思った事はありませんか?基本的にはエアコンはその自動車の価格なりの性能しかありません。価格というよりはエンジンの排気量に比例します。
ただ、エアコンの性能を全て引き出すためにチェックしてほしい項目はあります。
まず大前提は『A/C』のボタンは押してありますか?このボタンが押されてないとただの送風機能だけです。
エアコンが効かないと持ってくる人の2割ぐらいの人がこの初歩的なことを知らない人です。納車の時に聞いてないってよく言われましたが‥。初歩的すぎて誰も説明しないと思うんですけど‥。
エアコンについているフィルターです。家庭用のエアコンは掃除ができるタイプですがクルマ用は汚れたら交換するタイプです。
グローブボックスの奥についています。1年に一度は交換しましょう。ホコリやゴミがこびりついていますよ。ディーラーに持っていけば点検、交換してくれます。3,000円から5,000円プラス工賃です。これを換えるだけで風量がアップします。
エアコンの空気をどこから吸い込むか。外の暑い空気より車内の冷えた空気を吸って更に冷やした方が効率が良い。この操作だけでも吹き出し口からでる冷風の体感温度が違う。
クルマに乗り込んだらまずは窓を全開にしてエアコンの風量をマックス。そして空気の吸い込み口を外気導入にしましょう。オートエアコンのクルマは温度を『LOW』にマニュアルエアコンは青い目盛りまで下げましょう。
そしてしばらく走行して車内の暑い空気を入れ替えましょう。
暑い空気が外の空気と同じぐらいになったら窓を閉め、内気循環に切り替え、風量を下げましょう。オートエアコンは23〜26℃ぐらいに設定すれば車内は徐々に快適な温度になります。
この3つのポイントを守ればあっという間に車内は快適な温度になりますよ。
たまにしかクルマに乗らない人と一日中クルマに乗っている人ではクルマのエアコンの性能についての認識が違うでしょう。
まずガソリン車とハイブリッド車ではエアコンをかけるパワー源が違います。
ガソリン車はエンジンがかかってエンジンからベルトを介してエアコンのコンプレッサーへと動力を伝えます。なのでエアコンの性能が発揮されるのはエンジン回転数が上がっている時、則ちクルマの走行中にエアコンの性能がマックスで発揮される設計となっています。
停車中はエンジンの回転数が落ちエアコンへと伝わる動力が減るのでバッテリーからの電力でアシストします。しかしバッテリーの負担がかかりすぎないようにエアコンの出力が走行中に比べると大きく落ちる仕様となっています。
更に最近主流のアイドリングストップ機能付きのガソリン車はエンジンが止まっている時はほぼ送風機能だけとなります。
トヨタ車に代表されるハイブリッド車はエンジン始動用の小型バッテリーと駆動用の大型バッテリーという2つのバッテリーを搭載している。
通常のガソリン車は始動用の小型バッテリーでエアコンをアシストする。なのでアイドリングストップ機能でエンジンが止まっている間はその小さなバッテリーのみでエアコンを動かすのでほぼ送風のみになってしまう。
それに対してハイブリッド車のエアコンは駆動用の大型バッテリーでコンプレッサーを回す。1.5トン程もあるクルマを動かすほどのパワーをもつ大型バッテリーでコンプレッサーを回すので、停車中もエアコン(クーラー)がガンガンに効きます。
しかし! ハイブリッド車といえどもバッテリーの容量があるのでエアコンをかけていればバッテリーの容量が低下する。そうするとエンジンをかけてバッテリーに充電しようとする。
ハイブリッド車のバッテリー充電はやはり走行中が最適である。回生ブレーキからの熱エネルギーを電力に変換する構造なので走っていないとフル充電は負担がかかる。
私も経験がありますが、夏場に営業車の中で休憩したりする時は必ず日陰を探します。そういった日陰があってクルマが停めれるような場所は営業マンたちはみんな知っています。
そんな日陰を探して停めていても夏場は車内の温度はドンドン上がります。エアコンをかけるためにエンジンの回転数がずっと上がりっぱなしでエンジンが唸っています。ましてや日なたにクルマを停めて昼寝なんて自殺行為なので誰もそんなことはしません!
エアコンの性能にはエンジンの排気量が密接に関わってきます。クラウンやヴェルファイアなどの大排気量のクルマのエアコンとヴィッツやパッソ、軽自動車のエアコンでは性能が全く違う。
ボディカラーでも白系統と黒系統では全く車内の冷え方が違う。クルマの新しさも関係してくる。
やはりクルマのエアコンは走っている時に快適に過ごせるようにするもので、夏場に車内で寝る為のものではない。
エアコンをかけたはずのクルマがバッテリーに負担がかかりすぎてエンストしてしまったり、あまりの暑さにエアコンの冷却性能が追いつかなかったりと。
真夏の車内では5分とたたずに温度が70℃以上に上がります。サウナ以上に過酷な状況で子どもが耐えれるはずもありません。
ほんの数分でも車内に子どもを残して‥というのはホントにやめましょう。クルマのエアコンは駐車している時は性能を発揮しません!今年はこういった悲しいニュースを聞かないように願うだけです。
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