2017年にトヨタ自動車より発表されていたが、あまりその時は話題にならなかった不具合がある。アクア、シエンタ、カローラアクシオ、カローラフィールダーの電動格納ミラーが開かない、または閉じないという不具合だ。
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平成23年から平成28年製造の上記4車種(アクア・シエンタ・カローラアクシオ・カローラフィールダー)の電動格納ミラーが格納しない、または格納したまま開かないという不具合があり、メーカーHP上にて案内があった。
サイドミラーの格納機能は本来3年もしくは6万キロの一般保証だ。それが7年距離無制限に延長されている。
夏場の気温の上昇によってサイドミラー内部の部品が熱により一時的に膨張して電動格納機能が効かなくなるという症状だ。
おそらく内部のプラスチック製歯車が膨張して互いにくい込んで動かなくなると思われる。
この症状が平成30年以降、7月8月といった夏の猛暑により多発しているということだ。平成29年まではほとんど聞かなかった不具合だが、平成30年以降の夏には7月に入った頃からドアミラーが動かないといった不具合の問い合わせが販売店へと入ってくるそうだ。
ある店舗では数年前の夏は総数で5件ほどの修理だったが近年は夏のシーズンには20件ほどの問い合わせがあるという。
8月の更に暑くなる時期にはさらに問い合わせが増えていく。
それだけここ数年の夏は異常な暑さであったと証明されたようなものだ。
元号が平成から令和に変わっても夏が暑いのは変わらない。令和元年などは5月だというのにすでに気温が35度を上回る地域もあった。
令和3年の夏は異常気象により長雨が続いていたので、不具合が少ないと思っていたら8月後半の気温35度を超えた日にはやはりドアミラーの不具合が出ているという。
ますます地球温暖化に拍車がかかっている。
自動車も日本国内だけでも寒冷地から酷暑の地域まで同じ仕様で販売しているので、局地的な気候の変動に弱いのかもしれない。
それだけ異常気象となっている証明でもあるのだろう。
部品も6月頃の涼しい時期では3日ほどで入荷していたが、猛暑の7〜8月になると納期未定で入荷の目処が立たないと話していた。それほど全国的に不具合が頻発したという事だ。
ディーラーに持っていけば保証延長していて無料で修理が出来るので、開かない、閉じないなど、ドアミラーの電動格納が出来ないようになってしまったらすぐに持ち込んだ方がいい。左右どちらかが動かないというクルマもあれば、両方とも調子が悪いというクルマもある。
基本的には症状をトヨタ販売店で確認して交換が必要と判断されたら無償修理という流れなので、寒くなってきて症状が出なくなったら交換してもらえないからだ。また新車登録から7年まで延長という事は平成23年製造の車は平成30年で延長保証も終わってしまっている。令和元年以降の夏に再び症状が出てもそれは有料での修理になる。
このような保証延長はメーカーのホームページにて公表されているのでたまには自分のクルマの事を調べてみるのもいい。
以下の型式で平成23年から平成28年の製造のクルマは一度トヨタ自動車のホームページを確認した方がいい。
トヨタ自動車https://toyota.jp/recall/kaisyu/170821.html
例年では不具合で修理したのはアクアがほとんどだった。令和元年以降はアクシオ、フィールダーの不具合が多い。シエンタは現行型なので、まだ発売してから3年〜4年しか経っていない。なのでほとんど現象がでたとは聞いていない。
アクシオ、フィールダーの症状が現れる年式は26年式が多いようなので、3年間の従来の保証期間が過ぎた頃である。したがって経年劣化で不具合がでてくるのではないかという印象を受ける。
今回はリコールではないので、新聞やホームページなどで発表したりはない。
また、リコールに似たものでサービスキャンペーンというものもあるが今回のミラーの不具合はそのどちらにも該当しない。
あくまでも保証期間の延長である。
不具合が出てからの交換しか受け付けてもらえない。予防的に交換はできないということだ。